2013年7月27日土曜日

人気サドル"シテロ"のオススメの着座の仕方

スペシャライズドの最新TT&トライアスロンサドル”シテロ”は、発売直後からの大人気が続いています。


コンセプトストアでも人気で、とても多くの方にチェック、そして気に入って購入して頂いております。

前傾を深く取りたいが股間の痛みがある、サドル前部の圧迫でしびれる、中にはライド後に血尿がという方もいまして、皆さん悩まれているようです。

そして、圧力分散のためサドルのパッドが柔らかすぎたり、逃がすように点で支持するようになると、返って変形や不安定になりすぎて、圧迫箇所が集中してしまい、合わずに逆効果のサドルもあるようです。

シテロは、そういった両方の悩みを改善できるような構造になっています。

パッドは腰があって、どちらかと言えば硬目で、形状はフラットで収まりのいい場所を自分自身で選んで座れるようになっていますので、対応範囲が広く、どこに座っても腰を安定させてくれます。

ただし、着座の仕方が従来のサドルと激的に変わるので、サドルポジションとフォームの取り方に若干の注意が必要になります。

アシスタントの骨格君に手伝ってもらい解説していきましょう。


ロードバイクに装着したり、TTバイク、トライアスロンバイクでベースバーを持つ時は、通常のサドルのように座骨を中心に着座する場合は、概ねこの辺りの着座位置になります。

当たり、着座の圧力の中心はサドル中央部になります。
お尻で乗っているような感覚です。

フラットな座面で腰の移動をしやすく、下りでの重心移動やコーナリングもとてもしやすいです。

ノーマルサドルのノーズな切り取られたようなサイジングになっていますので、サドルが前に位置していても、ダンシングの時に腰適切な位置にもってこれるのも、とても素晴らしい!

骨盤角は座骨が浮かない程度の前傾にとどめていますが、それでも深い姿勢での圧迫が少ないです。


前から見るとこんな感じに、座骨周辺がしっかりとサドルに乗っていてキッチリ高い安定をさせてくれます。
中央部の溝はしっかりとプレッシャーを逃がしてくれているのです。




こちらは同じアングルにて、DHバーをもったエアロフォームの状態です。
骨盤を大きく倒しこんで着座しています。

サドルの先端に恥骨結合部が接するように骨盤を倒していますが、股間の圧迫は前方の溝が逃がしてくれます。
また、先端ギリギリ前に骨盤が乗るので、局所はサドルのその前の空間に逃れるようになり、
”空中に位置”しているかごとく当たりが全く気にならなくなります。

そしてしっかりと骨盤をキッチリ捉え続けてくれているので、深い姿勢、高いパワーでのペダリングでも驚くほどの腰の安定をさせてくれるのです。


横からみるとこのようになります。

当たり、着座の圧力の中心はサドル前方部に移り、股間でしか乗っていて、お尻はサドルに触れいていない感覚になります。

骨盤を前方に倒すことで、背骨も当然深く傾くので、深いエアロフォームが可能になります。
それでも今までのサドルのように痛みや圧迫無く、そして高いパワー、かつ、少ない空気抵抗により、長く速く走れるようになるのです。

ただし、股関節の屈曲角度がきつくなるので、上死点の通過がスムーズに出来ないようだと、骨盤が倒れすぎです。やや起こすように修正しましょう。

エアロフォームではサドルの前方での着座になりますので、しっかりとポジション全体が体に合っていることも大事なポイントになります。


こちらのトライアスリートはサドルの痛み、腰と臀部の疲れ、肩、首の負担、悩みでしたが、BG FITに合わせてシテロに替えることで、体の痛みと負担なくリラックスして、より楽に深いエアロフォームが可能になりました。ペダリング時の腰と上体のブレも減少し、安定が高まっています。

痛みがないことで、柔軟性、上死点通過の限界範囲を守りつつも、前傾が深くなったので、ハンドル全体が2.5cm下げて合わせました。エアロ効果も大いに期待出来ます。

とはいえ、パッドロバーに寄りかかって、姿勢を崩してしまってはもともこもありませんので、姿勢をしっかりと維持することは忘れてはなりません。

取付角度は水平をおすすめしています。
前下りにして圧迫や痛みを逃がす必要がないですし、前にずり下がって腰が移動してしまい座り直さなければならない、ということを防ぐ意味合いもあります。

自分が座る限りでは水平が一番安定してペダリング出来ました。

使い始めはその”全く新しい着座感”に違和感があるかもしれませんが、すぐに慣れ、メリットを大いに得ることが出来るようになるでしょう。

以上に気をつけて、シテロとエアロフォームを堪能してみてください。