2013年7月8日月曜日

運動強度とペダリングの意識

トレーニングの時に運動強度を心拍数とパワー、ケイデンス、ギア比など客観的な要素に気をつけて行なっていると思います。

主観的な要素としては、踏み込みの強さと、どれくらいキツイか、などとなっていることでしょう。

しかし、それだけでは十分な意識とはいえず、時間を掛けても、効果は片手落ちとなる可能性があります。

運動強度とパワーを高めるには、ケイデンスとギア比を変えて踏み込みの力とその時のケイデンスを高めています。

どのようにペダルに力が掛かっているか?

その力をどのような動きで発揮しているのか?

どこをどのよう意識すると力が高まり、動きが速まるのか?

などのように、自分のカラダへの意識を働かせ、今の動きを感じ取り、
より良い動きの改善を図るようにしていくことが大切です。

強度と時間により代謝能力向上、体力は上がっても、無理と無駄が多いペダリングをしていれば、体の負担を少なく速いスピードを出すことが出来ませんし、関節などの故障を誘発したり、カラダのアンバランスを引き起こしてしまいます。

そこで、強度の違いで、ペダリング(およびフォーム)に対する意識をいろいろと置き換えていくことをオススメします。

次に徒然なるままに書きだしたことは、Triathlon Lumina 先月号特集の補足にもなっていますので、そちらも参考にしてみて下さい。



・ゾーン2でのトレーニングのペダリングのポイント。

ギアは軽めで、踏み込みの力はほぼ脚の重さで事足りるので、踏むこむことは全く必要とせず、むしろその脚を上死点までスムーズに戻すアップストロークに注力。

ペダルが下死点の時に大腿を下の位置で止めた反動で脱力した脚が上がるようにすること。
反動は股関節、大腿の付け根に感じて、スナップを利かせて上死点まで脚を浮かし上がる力を瞬間的にクっといれること。高い位置までの長くゆっくりとした筋出力を行わないようにする。

下死点のペダルを足裏に力とその反発を感じること無く、ヒザ下を脱力すれば丸く回る。
ペダルに力が掛かっていたら、それはブレーキとなる無駄な力。

大腿の稼働範囲、上下の位置関係を体に覚え込ませるように。上死点と下死点ともに、下方向すぎる場合が多いので、高い位置をトレースできるように。
イメージとしては、クランクの長さ、170mm程度高い位置でペダルを回しているような感覚で。



・ゾーン3でのトレーニングでのペダリングのポイント

事前に、上記の動きを無意識に出来るようにカラダに覚えこませておくことが最重要!

強度を上げるために踏み込みの力を加えていく”ダウンストローク”、意識は上から下に。
上記の動きを変質させないように保存したままに踏み込みを付け加えていく。

上死点まで浮かび上がってきた大腿を下に押し返すように、力を瞬間的にグッと発揮する。
概ね力がペダルに伝わり始めるのは1時付近からで、4時付近で最大に達するので、それ以降は脱力して”アップストローク”の動きにスムーズに繋げる。

ヒザ下の力は1~4時までは緊張させて、ペダルに力を伝えるためにしっかりと固めるように。
それ以降はヒザ下の力を抜き、ふくらはぎと足首は柔らかく緩んだ状態に出来たらとても良い。

踏み出しで1時の力が掛かった反動で逆脚の上がってくる大腿を迎えるようにして、すぐに上死点のペダルに乗るように左右の切り返し、タイミングを意識。



ペダリングがレース必要な強度で、必要な時間維持できるようになることがトレーニングの”狙い”なのです。

ゆっくりで上手く出来ない動きは、速くては絶対に上手く出来てません。

軽い力で上手く出来ない動きは、強い力では絶対に上手く出来ていません。

動きを維持するのが体力、まずはキチンと脚を動かせるようになりましょう!