2013年8月16日金曜日

サドルがライディングフォームを変える!

 昨日のBG FIT は、サドルの交換がライディングフォームにも良い影響を及ぼすという好例だったので紹介します。
今回の例は、トライアスロンのエアロフォームですが、ロードバイク、あるいはMTBでも同じことが起こりえます。

サドルの圧迫が強いようですと、それからくる”痛みと痺れ”から逃れるように、骨盤を起こすことで、腰、背中、肩、首の筋力的な負担を増してしまい、フォームをとるだけで緊張してしまい、結果的にそれらが疲れてしまうとサドルに圧力がかかってしまい、結局痛みと痺れを引き起こしてしまいます。

この方も50kmを越えると痛くてフォームが維持できない、ということでした。

まずは、このサドルで良い位置をだしてみましたが、それでも圧迫は減らないということで、サドルをシテロに交換しました。

     左:シテロ交換後        右:フィット前 圧迫から痛み痺れるサドル

局所の圧迫が減り、痛みと痺れが緩和されることで、股関節と背部の柔軟性に合わせて自然と骨盤から前傾したフォームに変りました。

それに伴い、背中の位置、頭の位置が下がっていることが、フィット前の緑の指示線で比較すると一目瞭然になります。

さらに、各部を調整した後と比較します。

     左:シテロ交換後        右:さらに各部調整したフィット後

骨盤の倒れ過ぎも、股関節の過剰な屈曲により、上死点通過で股関節がキツく詰まるようになり、スムーズなペダリングを阻害します。

これを防ぐように、股関節の有効な柔軟性の範囲に合わせて、骨盤角度が倒れすぎのフォームにならないようにハンドル周りを調整していきます。

それでも、肩と腕の緊張を抜くために、パッドの高さ、幅と向き、バーの突き出し量を調整することで、倒れこみを防ぎつつ、骨格と筋肉の張りで、楽にフォームを支えられるようになりました。

フィット前の緑の指示線で比較すると、頭の位置は下がりエアロ改善になりましたし、圧迫からの痛みと痺れは解消し、上半身のフォームを保つための緊張も大幅緩和しました。


サドルの合う、合わない、という話をよく聞きますが、サドルを適切な位置にセットしなければ(ハンドル位置も同様に重要です)、どんないいサドルでも痛みと痺れを引き起こす可能性がありますし、良いサドルを適切な位置にセットできれば、ライディングフォームが自然に良くなり、楽に速くなることすらありえるのです。

圧迫、痛み、痺れを感じつつ、腰部、背部、肩、首、の負担が強い、フォームが決まらない、維持できない、という方はサドル交換を検討してみた方が良いでしょう。

悩んでいるのならば、本当にオススメですよ~